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2008年12月26日号
IT・デジタル関係をテーマにした「大前研一のIT時評」が夕刊フジで毎月第四金曜日に掲載されております。
 
テーマ1:ノキア 日本販売撤退
携帯電話端末世界最大手のフィンランドのノキアは、日本の携帯電話会社への端末販売を打ち切ると発表した。
 

高級携帯端末の「VERTU」(ヴァーチュ)だけは残すようですね。日本はもう携帯端末の売り上げは伸びていないし、景気が悪いので買い替え需要も多くはありません。ノキアにとって、日本での影響はほとんどないぐらいに小さくなっています。日本は見限り、途上国などもっと発展性のある国に集中するということなのでしょう。

 
 
テーマ2:パナソニック 2008年内に三洋と提携
三洋電機の買収をめぐって、パナソニックは2008年内に三洋と提携する方針を固めた。三洋の大株主であるゴールドマンサックスグループなど3社と年内に資本・業務提携することで最終的に合意し、三洋株の70%超を得てから残る一般株のTOBを目指す。
 

ゴールドマンは強欲なところを見せて、1株250円でなくてはダメだとゴネましたが、法外な要求です。もともと株取得には1250億円しか突っ込んでいませんから、今回決着した1株131円なら2700―2800億円ぐらい戻ってきて、なんと1500億円くらいの儲けになります。

ゴールドマンは今期、1900億円というものすごい赤字を発表しました。今回の儲けは、この赤字を吹き飛ばすくらいのインパクトがあります。

だから、私はこれでもパナソニックは払いすぎだと思います。世界的な金融危機の最中でもあり1株100円を切るぐらいまでに値切るのがパナソニックらしかったのではないかと思っています。

 
 
テーマ3:ソニー 1万6千人リストラ
ソニーは世界で正社員8000人を含む1万6000人の従業員を削減するリストラ策を発表した。製造拠点も約1割減らし、増産投資も凍結する。これにより年間1000億円のコスト削減を図るとしている。
 

北米の液晶テレビ工場も閉鎖し、約560人を解雇するそうですね。ただ、おそらくこれだけではソニーの業績は回復しないでしょう。

1000億円のコスト削減といいますが、そもそもソニーは他にはない独特の商品を作って利益を出すという企業モデルでしたから、当たり前の商品を作って人間を削るだけでは伸びることはできないと思いますね。

ソニーは一時、業績が急回復したのですが、わずか1年でダメになってしまいました。本質的なソニーらしさをまだ見つけきれていないということだと思います。

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