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2009年8月28日号
IT・デジタル関係をテーマにした「大前研一のIT時評」が夕刊フジで毎月第四金曜日に掲載されております。
 
テーマ1:次世代の携帯電話通信方式 エリクソン「LTE」攻勢へ
通信事業大手のイー・アクセスがスウェーデン政府の保証を得て低利の長期資金を調達することが明らかになった。同国の通信機器大手エリクソンからの携帯電話設備購入に充てるもので、自国の主要輸出産業を後押しするスウェーデン政府の制度を活用する形。融資額は日本円で約245億円で期間は8年半。年利は1.76%。
 

イー・アクセスは次の投資先としていち早く「エリクソンに決めた」と宣言してスウェーデンの政府保証でお金を調達したわけです。金利は1.76%ですから、マーケットから集めるよりはるかに安い。うまい方法ですね。

エリクソンから見ると、スウェーデン政府のお墨付きで各国のインフラ投資がやれるということで、非常に楽になります。エリクソンはいま、中国になかなか参入できず苦労しています。そこでまず、日本を足場にして中国に入っていこうということでしょう。

ところで、次世代の携帯電話の通信方式を比較すると、米クアルコムが基本技術を開発し、最大受信速度40Mbpsの「WiMAX(ワイマックス)」が今年2月から日本でもサービスを始めています。しかし、この方式は意外に早く終わり、エリクソンが技術開発した「LTE」に移行してしまうのではないかと言われています。

WiMAXは日本ではKDDI系のUQコミュニケーションズが事業を行っていますが、最大100Mbpsの受信速度といわれるLTEはNTTドコモやau、ソフトバンクモバイル、イー・モバイルなどすべてのキャリアが事業を行う予定です。1社あたり数千億円の投資をする予定で、これが実現すると光ファイバーも不要になるほどの高速通信網が完成します。

WiMAXは非常に期待されていましたが、LTEが進めば、飛ばされてなくなってしまうのではないかと言われています。とくにエリクソンはスウェーデン政府と一緒になって攻めてきますので、クアルコムも技術一辺倒の勝負ではかなわないかもしれません。

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