Loading
CS情報はこちらから 年間会員特別サービスはこちらから

メールマガジン 配信登録

2010年1月29日号
IT・デジタル関係をテーマにした「大前研一のIT時評」が夕刊フジで毎月第四金曜日に掲載されております。
 
テーマ1:米グーグル中国に検閲撤廃要請
米グーグルは、ネット情報の一部を表示させないようにしている中国政府に対し、検閲撤廃を求める方針を明らかにした。クリントン米国務長官も「中国政府からの説明を期待する」との声明を出した。
 

この問題は今後、米中関係にかなりの影響があると思います。

今回の件を受けて、瞬間的にはYouTubeやダライ・ラマ、天安門事件の写真が見られるようになっています。ただし、いつこれが封鎖されるかは分かりません。

グーグルも今回は中国政府の言いなりにはならない姿勢のようです。そもそも中国政府には、国内のハッカーをサイバー攻撃のために総動員できるというすごさがあります。“準官製アタッカーグループ”を持っている国なのです。

これまでグーグルは、中国政府の言いなりになって技術的に協力し、政府が禁止したサイトは見せないという措置を講じていました。しかし今後は、それをやらないと宣言しました。

中国ほどの成長市場から退場するのはグーグルにとっても痛手だろうとは思いますが、中国にはバイドゥ(百度)などグーグルよりシェアの高い検索サイトがありますので、グーグルが中国市場から抜けることによる影響はあまりないと思います。

将来、グーグルが中国と仲直りすることがあるかもしれません。しかし、そのときには中国政府自体も今とはかなり違ってオープンになっていることでしょう。かつてウォールストリートジャーナルとシンガポール政府がけんかしたように、ある時点で政府指導者が変わり、企業の経営者も変わっていれば、そこから先は何事もなかったかのように事業は進むものです。

もちろん、そのときは一からシェアをとっていかねばならないという大変さはありますが、今のような中途半端なやり方で続けるぐらいなら、一度中国市場からは撤退したほうがいいのではないかと私は思います。

いずれにしても、中国はグーグルの意見には耳を貸さないでしょう。中国の当局者が一番恐れているのは自国民の暴動・反乱です。グーグルを放し飼いにしておくと、その反乱を助長することになりますので、政府がグーグルに歩み寄ることはありません。グーグルは単に中国から出ていくだけ、ということです。

ただ私は、このことにより世界的にはグーグルの支援者が増えて、むしろ良い結果を招くと思います。

 
 
テーマ2:ウィルコム再建目指し最終調整
PHS最大手のウィルコムは、企業再生支援機構を活用して再建を目指す方向で最終調整に入った。同機構に加え、ソフトバンクなどが出資を検討している。ウィルコムと機構は取引先の金融機関に対し、1000億円超の債権放棄を求める考え。
 

ソフトバンクはiPhoneが非常に好調なので回線が足りない。そこでウィルコムを利用しようと考えているようです。

ウィルコムには米の投資ファンド、カーライル・グループが1000億円ほど突っ込みました。カーライルにとっても非常に大きな痛手ですね。

カーライルが最後までなかなかあきらめなかったのと、買い手がいなかったのが、ここまで事態が悪化した原因ですが、最後の最後になってソフトバンクが手を挙げたというわけです。しかし孫正義さんもしたたかですから、ウィルコムの負債を全部負担するようなことはせず、ほとんどタダだったら手を挙げてもいいよ、という形の“支援”だと思います。

今月の番組
先月の番組
来月の番組

ブロードバンドサービス

BBTの厳選のイチオシ番組が、「いつでも」「どこでも」「繰り返し」視聴できます。

今日の番組
今週の番組
今月の番組

スカイパーフェクTV! 757Ch

毎月約280タイトルのビジネス番組を提供!より多くの知恵や情報を得たい方へ。