BBT Learning Market

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番組概要

IT・Web

IT革命の本質

モード成功の立役者の一人で、数多くのIT企業の役員を務める夏野剛氏を講師に迎え、ITの進歩を通して過去約10年間を振り返るとともに、1990年後半から始まったIT革命によって、音楽配信、電子書籍、ゲーム、ショッピングといった業界で起きた変化を検証します。

本来、ITで実現できるはずのことをとらえ直し、現実とのギャップを見出したとき、そこには必ずビジネスチャンスが転がっています。NTTドコモのiモードの仕掛け人のひとりでもあり、数多くのネット先進企業の役員を務める夏野剛氏が、埋もれてしまったIT革命の本質に迫ります。

番組詳細

第1回:IT革命とは何か ~何が変わり、何が変わらないのか~

iモード成功の立役者の一人で、数多くのIT企業の役員を務める夏野剛氏を講師に迎え、ITの進歩を通して過去約10年間を振り返るとともに、1990年後半から始まったIT革命によって、音楽配信、電子書籍、ゲーム、ショッピングといった業界で起きた変化を検証する。いずれもIT革命の前後で大きな変化は見られるものの、日本の民間最終消費に占める割合はわずか1.5%(経済産業省調べ)。
規模だけでなく、未開の分野も少なくない。IT革命の本質である「技術のコモディティ化」「競争力の定義の見直し」「ユーザーのオペレータ化」を正しく理解し、未だにIT革命のインパクトが現われていない領域にこそ、大きなビジネスチャンスが潜む。

第2回:ITの環境変化とビジネスモデル、主要プレーヤーの分析  ~先行者利得と後発者利得~

携帯電話のiモード、PC環境におけるブロードバントネットワークなど、多様なIT技術の登場とともに、インターネットを利用したビジネスが急伸している。しかし、拡大を続けるこれらの市場は、“技術”自体の進展とともに成長してきたわけではない。IT革命が果実をもたらす背景には、技術に裏打ちされた新たなビジネスモデルの登場がある。番組では、Yahoo、Google、楽天、リクルートなどITをビジネスに活かした成功事例をとり上げ、単にIT技術に秀でているだけではないビジネスモデルの魅力に迫る。

第3回:標準化の意義と功罪

サービスや商品の規格を統一し、社会の便益を向上するという標準化の意義は当然あるが、標準化に頼りすぎると、企業単位の自助努力が阻害され、サービスの進化が低迷する可能性がある。

標準には「デファクト・スタンダード」(事実上の標準)と「デジュール・スタンダード」(公的標準)の2種類があり、デジュール・スタンダードは標準化団体によって定められる。デジュール・スタンダードをつくるプロセスでは、“利用者のための標準”が目的であるにもかかわらず、時として利用者のためにならない標準ができあがる。番組では、このメカニズムを経済学でいう「ゲーム理論」を用いて分析を試みる。

第4回:IT革命への複雑系的アプローチ

IT革命以前は、過去の延長から将来が予測可能な「計画経済」的な世界であったが、IT革命により、経済・経営モデルは大転換を強いられており、その市場を理解するためには、「複雑系」的発想が求められる。本講義では、ITにおける複雑系を理解するために必要な5つのキーワード、創発、自己組織化、デファクトスタンダード、外部経済性、ポジティブフィードバックについて解説するとともに、IT革命を境に変化した、経営陣の役割についても説明する。

第5回:マーケティングと顧客リレーションシップの変貌

現在、ネットビジネスのほとんどが広告であること、ネット広告は既存メディアに比べて効率的なコミュニケーション手段であることから、ITと広告は切り離せない関係にある。ネット広告はインタラクティブ性に優れており、様々な広告手法が開発・活用されている。また、「印象」よりも「効率」が重要視されるのも、既存メディアとは異なるネット広告の特徴である。最後に、ネット広告が可能にしたデータベースマーケティングの万能性について疑問を投げかける。

第6回:貨幣流通システムの変貌

本シリーズ最終回の今回は、IT革命が実体経済、特に貨幣流通システムに影響を及ぼしている現状を解説する。電子マネー、電子決済が登場してから、その決済市場は急速な拡大傾向にある。電子マネー運営企業の業種によってビジネスモデルは様々であり、具体的な取り組み実例を紹介する。電子マネーは、単なる決済方法という枠を超え、マーケティングツール、広告、生活インフラといった分野にまで、その役割を拡大しようとしている。
受講料(税抜)
15,000

講義時間:6時間

受講期間:12か月

講師紹介

夏野 剛

なつの たけし

慶應義塾大学政策メディア研究科 特別招聘教授
早稲田大学政治経済学部卒業。米ペンシルベニア大学経営大学院ウォートンスクール卒(経営学修士)。2005年ドコモ執行役員マルチメディアサービス部長。08年にドコモ退社。現在は慶應義塾大学政策メディア研究科特別招聘教授