番組概要
大前研一【海外視察】
【海外視察】Pacific Northwestに学ぶ地方創生
世界の先端ビジネスを牽引してきたシリコンバレーでは流入企業などが過剰になり、ビジネス創出を目指すベンチャーたちは、シアトルと隣接するカナダバンクーバーなどのPacific Northwestへ活動の場を拡大している。シアトルとバンクーバーの魅力とは何か。日本人・日本企業はPacific Northwestから何を学ぶことができるのか。2017年度にシアトルとバンクーバーで行った向研会海外視察旅行の内容を2回に分けて紹介する。今回は、シアトルを中心に、ベンチャービジネスがドライブする地方創生手法を学ぶ。
番組詳細
第1回:【Pacific Northwestに学ぶ地方創生 Part1 】シアトル
シアトルでは、都市計画によって職住環境をよくすることで、世界中から企業や人材を引き寄せる好循環が生まれている。仕事があるだけではなく、家族もそこに住むのに適している、ライフスタイルを重視したまちづくりが特長だ。シアトル周辺に本社を置く企業には、アマゾン、マイクロソフト、スターバックスなど、フォーチュン500の上位に掲載される名が並ぶ。マイクロソフトによるソフトウエアエンジニアの大量採用で、シアトルはエンジニア人口が全米トップレベルに成長した。ライフスタイルとハイテクビジネス、本来だと相矛盾する要素がうまく妥協して存在しているところが、シアトルの特長ともいえる。シアトルの都市計画を参考に、日本の地方も、海外からの人材・企業の誘致で経済発展を目指していくのも一手だろう。
第2回:【Pacific Northwestに学ぶ地方創生 Part2】ビクトリア&バンクーバー
カナダのビクトリア、バンクーバーは、『エコノミスト』の暮らしやすい都市ランキングの3位に選ばれるなど、環境・安全性・インフラなどが整っている。大自然を残しながらも都会としての魅力を併せ持つことから、近年、職住近接の観点からビジネスパーソンが活動の拠点にする例が増えてきた。カナダ政府としても、人口の自然増が期待できないため、移民の受け入れを積極的に行っている。本番組では、外国からの経済移民(専門職・技能職)をうまく受け入れ、自国経済の発展につなげて成功しているカナダの事例を学ぶ。