「会計に強くなりたい」と言ってみたところで、一体、どこをどう鍛えればよいのかはっきりしない。例えば、語学力を鍛えるとしたら、少なくとも「読む」「書く」「話す」「聴く」という4つの要素に分けて、自分の苦手なところ、強くしたいところから手をつけるはず。
会計力も「作る」「読む」「活かす」という3つの要素に分解すると、知識や技術が必要とされる「作る」は後回しにして、ビジネスに直結する「読む」と「活かす」を鍛えたいビジネスマンが多いのではないか。“とにかく基本が大事”と簿記(技術)から学習するのもいいが、そこは一旦経理部門に任せて、数字の持つ意味を理解できるようになってみよう。
番組概要
PDU対象コース
【PDU対象コース】企業の決算書から学ぶ会計入門
番組詳細
第1回:イントロダクション ~数字に強いとはどういうことか?~
会計とは、もともと株式会社がビジネスを記録するためのツールである。
決算書を見れば、その会社のビジネスの全体像が見え、基礎体力や強み、弱みなどが一目瞭然となる。
ところが、「会計というと簿記のルールから学ばなければならないと思っている人が多すぎる」と田中氏は苦笑する。会計は「作る(簿記)」「読む(決算書読解力)」「活かす(経営分析・管理会計・財務など)」の三つに分けることができる。会計をマスターするには数字に強くなることが必要だが、それは公式にのっとって数字をはじき出す力ではなく、数字が表している事実を読み取る力、読解力にたけていることだ。
決算書を見れば、その会社のビジネスの全体像が見え、基礎体力や強み、弱みなどが一目瞭然となる。
ところが、「会計というと簿記のルールから学ばなければならないと思っている人が多すぎる」と田中氏は苦笑する。会計は「作る(簿記)」「読む(決算書読解力)」「活かす(経営分析・管理会計・財務など)」の三つに分けることができる。会計をマスターするには数字に強くなることが必要だが、それは公式にのっとって数字をはじき出す力ではなく、数字が表している事実を読み取る力、読解力にたけていることだ。
第2回:損益計算書を読む ~人口減少で縮むマーケットでどう稼ぐか?~
簿記から始めない会計学、2回目は損益計算書の読み解き方を学ぶ。戦後は若年層が多く高齢者が少ないというほぼ正三角形だった日本の人口の年齢比率は、2050年に逆三角形になるという究極の少子高齢化時代を迎えることが確実視されている。人口減少に伴う市場の変化にするべく、企業はどのような経営努力をしているのか。パナソニック、ソニー、任天堂という日本を代表する家電・ゲームメーカーの損益計算書からその戦略を読み、今後のマーケット展開の可能性を探る。
第3回:貸借対照表を読む ~会社もメタボな財務体質には要注意!~
会計嫌いを一網打尽にする目からうろこの入門講座、3回目は貸借対照表(バランスシート)を徹底解剖します。企業の財政状態を示し「現在どのくらい体力があるのか」に加え、見方によっては「来し方行く末」を知ることができる情報の宝庫ながら、苦手意識を持つ者が少なくない。難しい理屈や複雑な数式は一切不要。習うより慣れるが勝ちで実在する企業のバランスシートを例にとりイメージで理解していく。右脳刺激の読み解き方で、明日からニュースを見る目が変わる。
第4回:貸借対照表を読む ~効率のよい経営を行っているか?~
貸借対照表(バランスシート)は図で考えるから一歩進み、第4回ではそこから企業の経営手腕を読み取っていく。売上至上主義のバブル期から失われた10年を経て不況に陥った90年代、企業はこぞって利益目標を掲げ、投資を抑えて過剰ともとれるコスト削減に奔走した。2000年代に入り「ROA(Return On Asset)こそ効率のよい経営指標」が常識となっているが、それを如実に表すのがバランスシートである。なじみ深い企業を実例にいまやB/Sの分析なくして高効率の経営は望めないという現実を把握すべし。
第5回:キャッシュフロー計算書を読む ~カネの流れから経営戦略をつかむ~
ビジネスのグローバル化が進み、会計制度を国際会計基準に近づけることが求められた日本で1999年から始まった一連の改正作業(会計ビッグバン)。その一つに従来の損益計算書、貸借対照表に加え、キャッシュフロー計算書の作成開示が義務づけられた。実はキャッシュフローさえ読み解ければ、その会社の現在の財務状態はもちろん、将来の倒産リスクまで見極めることができるという事実はあまり知られていない。本講義を通じ、最強のビジネスツールを会得してもらいたい。
第6回:増益のための管理会計を学ぶ
実践ツールとしての使える知識を身につける会計学講座、最終回は「管理会計」の牙城を崩す。管理という保守的かつ固い響きとは裏腹に、その実は「もうけるため」という極めて未来志向でエキサイティングな戦略である。
制度的に決まりのある財務会計と違って、目的に合わせたフレキシブルな応用が可能であり、使い方のコツさえつかめば、経営状況の把握や、新たな利益増大の糸口を見つけるヒントになる。管理会計の基本、「固定費と変動費の分解」「損益分岐点分析」の2点とその応用を実例から学ぶ。
制度的に決まりのある財務会計と違って、目的に合わせたフレキシブルな応用が可能であり、使い方のコツさえつかめば、経営状況の把握や、新たな利益増大の糸口を見つけるヒントになる。管理会計の基本、「固定費と変動費の分解」「損益分岐点分析」の2点とその応用を実例から学ぶ。
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