BBT Learning Market

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番組概要

組織・人事

21世紀型生涯プロフェッショナルの働き方

企業活動の予測可能性と管理可能性が高い時はピラミッド型分業が向いているが、顧客対応の個別性が高まり変化が激しく先が読めない環境になるほど、組織の自律性が重要になる。複雑度やリスク度が上昇するほど、産業組織システムとしては、上意下達型から擦り合わせ型へ進むが、最も適しているのは現場に情報を集め、判断能力があるプロフェッショナルに権限を与えて決断させる解放ルール型である。生涯第一線のプロフェッショナルとして働くことの重要性について考える。

番組詳細

第1回:21世紀型生涯プロフェッショナルの働き方(1)

45歳前後で現場を引退して管理職になるか、グループ企業や天下り先へとキャリアを進めるというモデルは、年齢構成的にすでに崩壊している。かつてのピラミッド型組織では第一線の仕事は単純化されていたので、現場を引退することすなわちステップアップだったが、これから求められるのは一生現場で働く真のプロフェッショナルだ。確かに現状では45歳を超えると体力的に厳しいが、働き方を変え学ぶ姿勢を保ち続ければ、壮年期を過ぎても第一線で働くことはできる。明確な仕事観が欠落していると指摘されるバブル入社世代がその年齢になりつつあるが、この年代の働き方改革こそ企業の急務である。
21世紀型生涯プロフェッショナルの働き方は、次の10カ条に示される。「1.顧客と提供価値を主体的定義する」、「2.仕事をプロフェッショナル化する」、「3.ヨコ型リーダーシップを発揮する」、「4.普遍性の高い学びをする」、「5.専門性と動向にコミットする」、「6.キャリアの背骨をつくる」、「7.行動と成長をセルフマネジメントする」、「8.多様で開放的な人間関係をつくる」、「9.自分らしいキャリアに落とし込む」、「10.ワークとライフを統合する」。
次回は、この10カ条のそれぞれについて詳述する。

第2回:21世紀型生涯プロフェッショナルの働き方(2)

想定外の変化が次々と起こる現代社会において、かつての安定した右肩上がりの時代の常識は通用しない。ピラミッド型組織の予定調和的な働き方に甘んじていては、生き残ることさえ難しいため、自律的な組織への転換が叫ばれている。どんな分野でも劇的な変化が起こり得るため、これからは柔軟な対応力を持つ真のプロフェッショナルの存在が不可欠なものとなる。前回紹介した21世紀型生涯プロフェッショナルの働き方10カ条を一つ一つ検証し、65歳を超えても第一線であり続ける働き方の具体像を描く。

その他講座

受講料(税込)
5,500

講義時間:2時間

受講期間:12か月

講師紹介

高橋 俊介

たかはし しゅんすけ

慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授
組織・人事に関する日本の権威の一人。プリンストン大学大学院工学部修士課程修了。マッキンゼー・アンド・カンパニー、ザ・ワイアット・カンパニーに勤務後、独立。

人事を軸としたマネジメント改革の専門家として幅広い分野で活躍中。主な著書に「自由と自己責任のマネジメント」「自立・変革・創造のマネジメント」「キャリアショック」「組織改革」「人材マネジメント論」がある。